2021年8月10日火曜日

「ワクチン打ちたくねぇ」感染しても軽症か無症状の20代が接種後の副反応を嫌う当たり前


20代がワクチンを打たない理由。

簡単ではないか。
 まずここにも書いてあるが、20代はコロナで重症化したり、死亡したりはしない。
 あとワクチンは本当に効くのか、確かめられていない。

 「ワクチン打ちたくねぇ」感染しても軽症か無症状の20代が接種後の副反応を嫌う当たり前

和田 秀樹

国際医療福祉大学大学院教授


新型コロナワクチンの接種率を高めるにはどうしたらいいのか。精神科医の和田秀樹氏は、「ネックになるのは、感染しても軽症や無症状なのに、なぜ高熱や頭痛が起きる可能性があるワクチンを接種しなきゃいけないのか、と考える若者たちです。政府は、彼らが接種に前向きになれる具体的なメリットや目的、戦略を語るべきだ」という――。




接種目的があやふや「接種後は自由に出歩いて会食OK」と言わない

日本人は、目的と手段をはき違えることがままあります。手段だったことが、いつの間にか目的にすり替わってしまうのです。それは、「何のために、何をするのか」という意識が希薄だからでしょう。

新型コロナの感染者を減らすためには、人と人との接触機会を減らすことが有効なのは明白です。しかし、感染者を減らすために、「接触機会を減らす」以外の方法については研究が進んでいません。いつしか、人と人との接触機会を減らすことが目的であるかのような新型コロナ対策ばかりになっています。

マスクにしても、仕事場や飲食店のパーテーションにしても、何のためにその手段を講じているのか、あやふやなままに「ただマスクを着けていればいい」「パーテーションがあればいい」ということになってはいないでしょうか。

そして、新型コロナのワクチン接種についても同様のことが言えます。

「何のためにワクチンを接種するのか?」

海外では、「普通の生活を取り戻すため」にワクチン接種が行われています。目的が明確です。

しかし日本では、2回のワクチン接種が終了した人に対して、優遇策がやっと検討されている程度で、「ワクチンを接種したら自由に出歩いて会食をしてもいいですよ」などといったワクチン接種のメリットのアナウンスも現時点(2021年6月現在)では、一切ありません。


ワクチン接種が進んでも「マスクを外すな」が日本式ニューノーマル

欧米の人たちがマスクを嫌がるのは、顔を見てコミュニケーションをとるという基本的な行動が奪われるからでしょう。だから、アメリカやイギリスでは、ワクチン接種が進んだ段階で、マスクなしでコミュニケーションをとることがすぐに許されました。

一方で、日本だけは、ワクチン接種が進んでも「マスクを外すな」と言いかねず、自粛生活をそのまま続けているのではないか。そんな疑念を私は抱いています。

新型コロナ後の新しい生活様式を「ニューノーマル」などと表現していますが、それが「全員がマスクを着けたまま自粛を続ける生活」のことではないことを、祈るばかりです。


医療関係者の接種が終わっていないのに、高齢者接種始めたチグハグ


では、日本ではいったい「何のために」ワクチンを接種しようとしているのでしょうか。ワクチン接種の目的を、政治家も、専門家も、誰も語りません。

目的がよくわかっていないから、医療関係者の接種が遅れ、医療関係者が打ち終わっていないのに、高齢者にワクチン接種を行うというちぐはぐなことが行われました。

医療関係者を安全にすることで、コロナ対応をできる人、ワクチン接種をできる人を増やすという目的が忘れられたからでしょう。病床確保のためには入院患者のワクチン接種も迅速に行わないといけないのに、それも忘れられました。ワクチンを優先接種する代わりにコロナ患者をきちんと引き受けてくれというメッセージもありませんでした。結果的にちょうどワクチンの接種時期に各地で医療崩壊になるような病床不足が問題になりました。


「感染しにくくなる、重症化しにくくなる」では打つ気になれない人々

ワクチンを接種しても、新型コロナに感染しにくくなる、重症化しにくいというメリットしかないので、ワクチンの副反応が報道されればされるほど、ワクチン接種を行わない人が増えることが考えられます。

このままでは、ワクチン摂取率はあるところでストップしてしまうでしょう。万が一、ワクチン接種率が5割程度でストップすれば、市民生活を取り戻すことはできません。

こうした事態を避けるためには、ワクチン接種に強制力を働かせるか、ワクチン接種のメリットを増やすしかないはずです。ワクチン接種のメリットを増やして公言すれば、「じゃあ接種するか」という気になる人も確実に増えます。しかし、そのようなことが行われる気配すらありません。

ワクチン接種が急速に進んだイスラエルでは、ワクチン接種を証明するパスポート「グリーン・パス」を発行し、自由に出歩いて会食もできるメリットを、ワクチン接種者に与えました。現在イスラエルでは、ほぼ制限のすべてが解除されたため、グリーン・パスも必要なくなりました。



「何のために何をするのか」を明確にして説明し、その結果、「こうしたことが実現できます」というメリットまで提示することが、政策を決め、新型コロナ対策を決め、ワクチン接種を主導する政治家には求められます。

しかし現状では、目的と手段が不明確なまま、緊急事態宣言が発令、延長され、ワクチン接種が混乱の中で、進んでいます。

感染者が増えたら緊急事態宣言を発令し、減ったら解消し、また増えたら発令し、減ったら解消する。こんなことを、いつまで繰り返すつもりなのでしょうか。抑制と解放を繰り返すだけでは、根本的な打開策にはつながらないことは、誰の目にも明らかでしょう。


感染しても軽症か無症状「高熱出る可能性が高いから、打ちたくねぇ」

前にも述べたように、若い人たちは新型コロナをあまり恐れていません。それは当然でほとんどの人が感染しても無症状や軽症だからです。20代までの死者数はまだ一桁です。

そして、ワクチン接種の2回目の際、若い人のほうが38度以上の発熱や頭痛が起こるということがわかっていて、若い女性に関しては2割程度にのぼるということが巷で言われています。実際、20代女性の37.5度以上の発熱はなんと5割を超えると厚労省も発表しています。インターネットが情報源である若い人たちは、すでにこのことを知っています。


「新型コロナに感染しても軽症や無症状なのに、なぜ高熱や頭痛が起きる可能性があるワクチン接種を行わなければいけないのか」

このように若い人が考えることは、何ら批難されることではありません。「ワクチン接種によって新型コロナに感染や重症化しにくくなる」というメリットだけでは、若い人たちがワクチン接種を嫌がることが容易に想像できます。

若い人たちは現在、自由に出歩けないことや、仲間同士で集まったり、会食したりすることができないことに、非常に大きなストレスを感じています。


「じゃあ仕方がない。接種を受けるか」と思えるメリットを与えよ

であるならば、イスラエルのように、ワクチン接種を2回終えた人には「ワクチンパスポート」を渡して、そのパスポートを見せれば、自由に出歩くことも、数人が集まって外食することもできるようにする。そして、こうしたワクチン接種のメリットを政治家が公言すればよいのではないでしょうか。

現在、ワクチン接種「じゃあ仕方がない。ワクチン接種を受けるか」に後ろ向きの若者も、こうしたメリットがあるのであれば、と考えを変えてくれるかもしれません。

日本は、良い情報に比べて、悪い情報ほど早く大量に出回る国です。だから、ワクチン接種の副反応などの悪い情報だけでなく、自由に出歩いて会食もできるようになるといった、ワクチン接種の良い情報を積極的に喧伝していくべきなのです。

もし政治家が、こうしたメリットを与えることも、それを広く公言することも行わなければ、ワクチン接種率はかなり低い数値でストップしてしまう可能性があります。

WHOは、市民生活を取り戻すことができる「集団免疫」という状態について、「正確にはわからないものの、世界の人口の70%を超える人がワクチンを接種する必要がある」という見方を示しています。

日本の人口の70%以上の人がワクチンを接種するためには、20代、30代の人たちのワクチン接種率がカギを握ると考えられますが、こうした若い人たちのことを考えた対策などが、きちんと立案、計画されているのか、非常に不安です。

これまでの新型コロナ対策は、あまりに場当たり的で、計画性も戦略もなく、何が起きそうかの想定もなく、長期的な展望もない、といったものでした。日本がそういう国であることを改めて目の前に突きつけているのが、現在の新型コロナ禍なのです。


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